第27章 きたないやり方

中山紗奈は頭の切れる女だ。大西虎太郎の本当の狙いなど、瞬きする間に見抜いていた。

だが、見抜いたところで意味はない。大西虎太郎の要求を呑まない限り、工藤達央を救う手立てはどこにもなかった。

「中山さん。あなたにとって、これは相当つらい選択でしょう。ですが構いません。考える時間は差し上げます」

「今夜0時までに返事をください。それまでは、工藤達央に手は出しません」

大西虎太郎は笑っているのに、目だけが笑っていない。薄皮一枚の作り笑いのまま、中山紗奈へ言い放った。

中山紗奈は眉を寄せ、黙った。

――確かに、地獄みたいな二択だ。

会社の株を渡すということは、中山グループそのものを大西...

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